2008年ヨーロッパ選手権予選第5戦
スペイン 1−0 アイスランド
得点:81分 アンドレス・イニエスタ(スペイン)
@オノ・エスタディ
主審:ローラン・デュアメル(フランス)
観衆:18,000人
というわけで、これに負けたり引き分けたりすると2008年ヨーロッパ選手権への出場が非常に危うくなるスペイン代表は、1−0という最小差ながらアイスランドに勝利した。
勝ちはしたものの、MARCAの記事を読んでいる限りではどうもこの先も不安要素は山ほどありそうだ。シュートを山ほど撃ちながら81分間もゴールを割れなかったようだし、記録を見るとこの日は試合の行われたパルマ・デ・マジョルカのあるバレアレス諸島は大雨。ピッチコンディションは最悪だったようである。その中でパスは繋がらないわ序盤は両チームともボールをお互いに失いまくっていたと書いてあるので、少しコンディションが悪くなると全くいつものプレーができなくなる代表の悪癖は変わっていないようである。
先行き不安なのは何もプレー内容ばかりではない。このところバレンシアでのプレー同様にダビ・ビジャと2トップを組んでいたフェルナンド・モリエンテスが42分、アイスランドDFのクリアミスに乗じてパスカットに突っ込んでいった際、ボールではゴールポストに突っ込んでしまい、したたかに肩を強打。その時点でフェルナンド・トーレスと交代している。
MARCAのトップページには4月4日のチャンピオンズ・リーグ、チェルシー戦には出場不可能ではないかと書いてあるので骨折か脱臼の可能性があるのだろう。肩の脱臼は厄介だから、ひょっとすると6月2日のラトビア戦には出られない可能性も出てくる。
ラウールがどうなっているのかさっぱりわからないが、どうやらワールドカップで見せたフェルナンド・トーレスの輝きは蜃気楼だったようだし、ビジャも一人で全てをできる選手でもないので前線をどうするのかは非常に不安である。
結果論としての順位表を見ればスペイン代表には光明が差してきたようにも思えるのだけれど、スウェーデンを北アイルランドが破っているわけだからスペインが北アイルランドに「また」負けないとは誰にも言い切れない。少なくとも6月2日のラトビア戦、6月6日のリヒテンシュタイン戦に「必ず」勝たなければならないし、9月以降の2順目にもとりあえず負けは許されない。予選グループ最後の2試合がスウェーデンと北アイルランド。少なくともスウェーデンと戦うまでは順位表のいかなる数字も変わることは許されないという恐ろしくシビれる展開がスペイン代表には必要とされている。
大丈夫かね? とてもじゃないがそんなシチュエーションに耐えられるとは思えないんだが…。
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2008年ヨーロッパ選手権予選第4戦
スペイン 2−1 デンマーク
得点:34分 フェルナンド・モリエンテス(スペイン)
45分 ダビ・ビジャ(スペイン)
48分 Gravgaard(デンマーク)
@サンティアゴ・ベルナベウ
主審:マッシモ・ブサカ(スイス)
観衆:75,000人
2008年ヨーロッパ選手権はオーストリア・スイスの共同開催となっており、現在はその本戦出場に向けた予選がヨーロッパでは行われている。
スペイン代表はグループFに組み分けされ、スウェーデン、北アイルランド、アイスランド、デンマーク、ラトビア、リヒテンシュタインと同組となっているのだけれど、現在3試合(リヒテンシュタイン、北アイルランド、スウェーデン)を消化したところで勝ち点はわずかに「3」。第1戦をバダホースのヌエボ・ビベーロでリヒテンシュタインに4−0で勝った以外はウィンザー・パークで行われた北アイルランド戦で3−2の負け、ソルナ・ラスンダ・スタジアムで行われたスウェーデン戦は2−0で負けと不甲斐ないとしか言いようがない結果を残している。特にスウェーデンに成す術もなく敗北した時にはMARCAもASもMUNDO DEPORTIVOも一斉に「ルイス消えろ!」(MARCA)、「ルイスは終わった」(AS)などなど、ルイス・アラゴネスの辞任を求めるような大見出しを一面に掲げていた。
ちょうどスウェーデン戦が行われた06年10月7日は結婚式をスペインで挙げるために自分自身がスペインにいたこともありテレビで直接試合を見ていたのだが、規律や統率、やる気などが一切合切感じられない、およそ代表の公式戦とは思えない出来で、酷いものだと目を覆いたくなるようなものだった。
ここ数試合の親善試合では多少持ち直してきた感じが漂ってはいたものの、何しろ「敵と戦うまでは無敵の」無敵艦隊スペイン代表である。
恐らくこのまま地方のスタジアムで試合を行うことに危機感を感じたのだろう。もしくは単純にめぐり合わせが良かったのか。幸運にも予選第4戦のデンマーク戦はお馴染レアル・マドリーのホーム、エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウで行われることになった。公式発表によると観衆は75,000人。元々ベルナベウでの代表戦は観客動員が抜群に良く、セビージャのラモン・サンチェス・ピスフアンと並んで無条件で大声援を受けられる「保障」がある。しかもデンマークは歴史的にも劇的なスペイン勝利の記憶が染み付いている相手でもあり(86年のメキシコ・ワールドカップや82年ヨーロッパ選手権予選最終戦など)、MARCAも「CÓMO BUITRES(ブイトレ達の如く!)」などと煽ってこの試合への来場を呼びかけていた。
おまけに試合前にはスペイン王家のフェリペ王子がパルコ(貴賓席)に姿を現すなど盛り上げ方は万全の体制を取った上で試合は始まった。
試合内容の細かい部分は当然ながら映像を見れないのでコメントのしようがないのであるが、新聞記事だけを追っていくとやはり大したことのない内容だったことは伺える。「ラ・ロハ(赤=スペイン代表のこと)はまたしても我々に希望を抱かせることはなかった」(MARCA)、「代表は本戦出場へ向けた第一関門を突破はしたものの、予選突破に向けた疑問を何一つ解消することがなかった」(EL PAÍS)とスポーツ専門紙のみならず一般紙からも手厳しいコメントを付けられている。
恐らく19分にイェンセンが警告2枚目となり退場処分を受けなければかなり違った展開になっていたのだろうし、それがなければ34分のモリエンテスのゴールはなかったのだろう。MARCAは「2分間で2回の警告処分を受けたイェンセンがピッチを去り、ようやくルイスのチームは希望の光を見出した」「彼らは異様なほどナーバスになっており、自分の殻を出ようという気概すら感じられないプレーだった」とまで書いているから、相手が10人になるまではよほどろくでもないプレーだったのだろう。
ゴールシーンの詳細説明はほぼ記載されていないし、シャビ・アロンソやフェルナンド・トーレスの投入などがあってもチームは大した変化を見せなかったとまで切り捨てている。多少今後に向けた明るい材料といえばバレンシアのダビ・シルバが代表3試合目で公式戦初先発を飾ったことくらいか。
MARCAの記事はこう結んでいる。
「彼らは義務は果たしたが、それは我々が望んでいるようなものではなかった。勝った。それだけ」
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